ユニットバス交換の価格相場は?注意点と負担を抑えるための5個のポイント
ユニットバス交換費用の価格相場が気になりませんか。ユニットバスそのものを交換する場合、ユニットバスに自宅のお風呂を変更する場合それぞれでかかる費用は変わってきます。また、ユニットバスにはメリット・デメリットもありますので、きちんと理解しておくことが大切です。
当記事では、ユニットバス交換費用の相場からユニットバス交換の注意点、メリット・デメリットを解説します。自宅の浴槽交換をお考えの際はぜひ最後までお読みください。ユニットバスに交換して快適なお風呂を実現しましょう。
目次
- ユニットバス交換の費用相場を施工内容ごとに解説
- ユニットバスからユニットバス:約80万円
- 在来工法からユニットバス:約100万円
- 浴室を移動してユニットバスにする:200万円以上
- ユニットバスを交換する際の注意点
- ユニットバスでもパーツだけ交換可能な場合がある
- ユニットバスの浴槽設置方法によって交換の規模が変わる
- ユニットバス交換の際に費用を抑えるための5つのポイント
- 複数業者で見積もりを出し比較検討する
- ユニットバスのグレードを抑える
- パーツだけの交換で対応できないか検討する
- DIYは最小限にする
- 介護保険を利用する
- 在来工法からユニットバスに交換するメリット
- 断熱性が高くなる
- 漏水しにくくなる
- 品質が安定する
- バリアフリーな設計になる
- 費用が抑えられる
- 在来工法からユニットバスに交換するデメリット
- 設計やデザインの自由度がなくなる
- 規格が決まっていて対応できない場合がある
- 後付けで設備を追加できない場合がある
- ユニットバス交換を実際にする前に確認しておくべき事柄
- 自宅の浴室タイプが在来工法かユニットバスかを確認する
- 浴槽が置き型か埋め込み型かを確認する
- 浴室の大きさを確認する
- 施工に関する最終的な判断はプロに相談して決める
- 賃貸や集合住宅なら許可を得られるかどうか確認する
- まとめ:ユニットバスを交換する際は自宅の浴槽タイプの把握が大事!
ユニットバス交換の費用相場を施工内容ごとに解説
ユニットバス交換の費用相場を施工内容ごとに解説します。ユニットバスに交換すると一言でいっても、3つの場合があり、それぞれで費用は変わってくるものです。
結論として、下記3種類の交換があり、あなたの自宅がどれに該当するかを把握しておく必要があります。
- ・ユニットバスからユニットバス
- ・在来工法からユニットバス
- ・浴室を移動してユニットバスにする
ユニットバスからユニットバス:約80万円
ユニットバスからユニットバスに交換するケースです。費用は80万円前後が相場になります。
そもそも、ユニットバスとは「浴槽とトイレが同じ浴室にあるもの」ではありません。ユニットバスは浴槽と床や天井、壁が一体化した浴室を意味します。まずはユニットバスを正しく理解しておくことが重要です。
ユニットバスからユニットバスの交換は、浴槽だけでなく、床や天井、壁も一緒に交換しなければなりません。ただし、既存のユニットに置き換えるだけなので費用は他の方法に比べると抑えられます。
在来工法からユニットバス:約100万円
一方、在来工法からユニットバスに交換する場合は100万円ほどを費用として見ておく必要があります。理由としては、在来工法は浴槽を含めたオーダーメイドの浴室であるため、ユニットに交換する際に工事が大規模になってしまうからです。
逆にユニットバスから在来工法に交換する場合も、費用が高くなってしまう可能性があります。在来工法はパーツの素材やサイズを自由に選べますが、専用に設計・工事する必要があるため費用が高くなりやすいのです。
浴室を移動してユニットバスにする:200万円以上
浴室を移動してユニットバスにする場合はさらに高い費用がかかり、200万円以上かかるケースがあります。浴室を移動する場合は、基礎から作り直したり、浴槽の撤去と再配置が必要だったり手間も時間もかかるためです。
もちろん、ユニットバスより在来工法の方が費用は高くなることが多いです。そのため、ユニットバスを撤去して自宅の別の場所に在来工法で浴室を作り直すとさらに費用がかさむ場合があります。
自宅の浴室タイプを把握しておかないと、予想外の見積もりで驚いてしまうことになりかねません。ユニットバスか在来工法か見分けがつかない場合は、プロに相談してみるのも一つの手段です。
ユニットバスを交換する際の注意点
ユニットバスを交換する際の注意点について解説します。
下記注意点を押さえておきましょう。
- ・構造上浴槽以外も一緒に交換しないといけない場合が多い
- ・ユニットバスでもパーツだけ交換可能な場合がある
- ・ユニットバスの浴槽設置方法によって交換の規模が変わる
構造上浴槽以外も一緒に交換しないといけない場合が多い
ユニットバスは浴槽と床・壁・天井が一体化しているタイプの浴室です。浴槽だけの交換などは場合によりますが、できないことが多いと覚えておきましょう。全体をまとめて交換しないといけないのがユニットバスです。
ユニットバスでもパーツだけ交換可能な場合がある
とはいえ、ユニットバスでもパーツだけ交換可能な場合があります。ユニットバスは浴槽などが一体化した構造と説明しましたが、ドアだけや水栓だけの交換は可能なケースがあるのです。
ドアのパッキンが劣化したり水栓タイプを変更したくなったりした場合は、状況にもよりますが、業者に依頼してもDIYでも対応可能なことが多いです。パーツ交換が可能か不安な場合は無理に自分で判断せず、プロに相談した方がトラブルにならずに安心できますよ。
ユニットバスの浴槽設置方法によって交換の規模が変わる
ユニットバスの浴槽設置方法によって交換工事の規模が変わるものです。ユニットバスには下記のような浴槽タイプがあります。
ユニットバスの浴槽タイプ
- ・据え置き型
- ・埋め込み型
- ・半埋め込み型
埋め込み型や半埋め込み型は交換の際に大規模な工事になりますが、据え置き型は浴槽を置く方法なため、工事の規模が小さくて済みます。浴槽交換のしやすさを考慮するなら据え置き型がおすすめです。
ユニットバス交換の際に費用を抑えるための5つのポイント
ユニットバス交換の際に費用を抑えるための5つのポイントをまとめました。下記を参考に交換時の費用を抑えてみてください。
ユニットバス交換費用を抑える5つのポイント
- ・複数業者で見積もりを出し比較検討する
- ・ユニットバスのグレードを抑える
- ・パーツだけの交換で対応できないか検討する
- ・DIYは最小限にする
- ・介護保険を利用する
複数業者で見積もりを出し比較検討する
ユニットバス交換リフォームを依頼する際は、複数の業者に見積もりを出してもらい比較検討しましょう。業者によってリフォームの価格設定も異なりますし、施工内容も異なるからです。
安さだけを重要視してはいけませんが、少なくとも高すぎる業者を避けることで費用を節約できます。複数見積もりを出す理由は他にもあり、悪徳業者を見極めるためです。相場より異常に安い見積もりを出す業者は手抜き工事をしたり、後から何かと理由をつけて費用を請求したりするケースがあります。
もちろん、丁寧な仕事をしつつ費用が安い業者も存在しますので、見積もりが安いことがそのまま悪徳とは言えません。費用と下記の要素を総合して業者を見極めましょう。
費用以外に着目すべき項目
- ・見積もりの内訳
- ・スタッフの対応
- ・実績
- ・口コミ
ユニットバスのグレードを抑える
ユニットバスにはグレードがあり、グレードを抑えることで費用を節約できます。ユニットバスのグレードは素材や機能で大きく変わるため、ご自宅に最低限必要な要素を持ったユニットバスを選ぶことで、不要な出費を抑えられるのです。
高いグレードのユニットバスでは100万円以上するものもありますが、グレードを抑えれば数十万円のユニットバスもあります。グレードを抑えるだけで十万円以上節約になる場合があるので、覚えておきましょう。
パーツだけの交換で対応できないか検討する
また、ユニットバスは基本的に全体を交換する必要があることを説明しましたが、パーツの交換だけで対応できないか検討することも大切です。扉だけを交換したり、水栓だけを交換したりといった対応はユニットバスでも可能なケースがあります。
扉だけの交換であれば10万円以下で行える場合もあり、全体の交換費用数十万円〜100万円と比較すればかなり費用を抑えられるのです。ただし、扉交換を例にすると外枠の歪みや汚れなど劣化が著しい場合は、ドアだけの交換が難しく全体の交換になるケースがあります。どこまで交換する必要があるかについては業者に相談してみましょう。
DIYは最小限にする
DIYによる細かいパーツ交換や補修は絶対にしてはいけないわけではありませんが、ユニットバスの交換費用を抑える目的であればなるべく控えましょう。理由としては、素人の作業によって水漏れなどが生じていた場合はユニットバス交換の際の工程が増え、費用が高くなってしまうためです。
水回りは特に素人が手を出すと致命的な状態になってしまう可能性のある箇所なので、長い目で費用を節約するために最初からプロを頼るのも大切といえます。
介護保険を利用する
介護保険を利用して浴室リフォームの費用負担を減らせる場合があります。浴室内の手すりの追加や段差を無くすなどは介護リフォームに該当するものです。介護リフォームの一環でユニットバス交換を行う場合、負担額を大きく減らせます。
介護保険が適用されるのは、65歳以上の要介護や支援が常に必要な方、40歳〜65歳で特定の疾患などで要介護になっている方などです。介護保険以外にも、各自治体で補助金制度を実施している場合があるので、近くの役場に確認してみるといいでしょう。
在来工法からユニットバスに交換するメリット
在来工法の浴室からユニットバスに交換するメリットを紹介します。もちろん、メリットだけではありませんので、後ほどデメリットもまとめました。メリット・デメリットを理解した上で交換を検討してください。
在来工法からユニットバスに交換するメリット
- ・断熱性が高くなる
- ・漏水しにくくなる
- ・品質が安定する
- ・バリアフリーな設計になる
- ・費用が抑えられる
断熱性が高くなる
ユニットバスは構造上、断熱性が高くなりやすいという特徴があります。浴室を暖かく保ち、冬でも快適に入浴できるというメリットがあるのです。
グレードが高いユニットバスを選ぶと、さらに断熱性が高いモデルもあります。冬の寒さが厳しい地域ですと、グレードの高いユニットバスで断熱性にも力を入れているモデルがおすすめです。
漏水しにくくなる
ユニットバスは在来工法に比べると、漏水のリスクが抑えられています。ユニットバスは継ぎ目が少ない構造をしていることが理由です。特に2階以上に浴室を設ける場合や集合住宅ではユニットバスがおすすめといえます。
品質が安定する
ユニットバスは一律で規格に沿って生産されます。そのため品質にばらつきが少なく、安定した出来上がりになりやすいのです。職人の腕によって品質が変わってくる在来工法と比べると、金額に対する安定性はユニットバスの方が優れています。
バリアフリーな設計になる
現在のユニットバスは元々、バリアフリーな設計になっています。小さいお子さんやお年寄りの方と同居している場合はユニットバスがおすすめです。
ただし、手すりなど本格的な介護用の浴室にするためには、手すり付きのユニットバスに最初からするか、後から手すりをつけるなどの工夫が必要になります。DIYで手すりをつけるのは危険性が高いため、プロの業者に依頼した方がいいでしょう。
費用が抑えられる
ユニットバスは在来工法に比べると費用を抑えられるケースが多いです。量産されるものなのでユニットバスはオーダーメイドの在来工法より低価格になりやすいという特徴があります。
在来工法からユニットバスに交換するデメリット
一方、在来工法からユニットバスに交換するデメリットについても紹介します。下記がユニットバスに交換するデメリットです。
在来工法からユニットバスに交換するデメリット
- ・設計やデザインの自由度がなくなる
- ・規格が決まっていて対応できない場合がある
- ・後付けで設備を追加できない場合がある
設計やデザインの自由度がなくなる
設計やデザインの自由度がなくなるのはユニットバスのデメリットです。規格が決まっており、最初から設計されたものをはめこむのがユニットバスなので、自由にデザインすることはできません。
特に一戸建てでデザインや使い心地にこだわっている方にとってはユニットバスより在来工法の方が向いている場合があります。
規格が決まっていて対応できない場合がある
一戸建ての場合は、ユニットバスが対応しないケースがあります。ユニットバスは形状の規格が決まっており、浴室のサイズや形によっては対応できない場合があるのです。
ただし、細かくサイズを選択できるようなユニットバスも出てきているため、ユニットバスで対応できる場合が増えているといえます。
後付けで設備を追加できない場合がある
ユニットバスは全体が一体化した構造になっているため、設備の後付けが難しいというデメリットも挙げられます。もちろん、内容によっては後付けできる設備もありますが、多くの場合大規模な工事になってしまうため、時間も費用もかかってしまいます。
ユニットバスを設置する際は、長い目で見て必要そうな設備やデザインを検討する必要があることを覚えておきましょう。
ユニットバス交換を実際にする前に確認しておくべき事柄
最後にユニットバスを交換する前に確認しておくべき事柄について紹介します。下記項目はユニットバス交換前にチェックしておいてください。
ユニットバス交換前にチェックしておくべき事柄
- ・自宅の浴室タイプが在来工法かユニットバスかを確認する
- ・浴槽が置き型か埋め込み型かを確認する
- ・浴室の大きさを確認する
- ・施工に関する最終的な判断はプロに相談して決める
- ・賃貸や集合住宅なら許可を得られるかどうか確認する
自宅の浴室タイプが在来工法かユニットバスかを確認する
自宅の浴室タイプが在来工法かユニットバスかを確認しましょう。記事冒頭でもお伝えした通り、ユニットバスからユニットバスに交換する場合と在来工法からユニットバスに交換する場合では費用が大きく異なります。
想定していた予算よりはるかに見積もりが高くなると工事を躊躇してしまうでしょう。事前にある程度の相場観を知っておくためにも、まずは自宅の浴室が在来工法かユニットバスかを確認しておいてください。
簡単に見分ける方法としては、タイルやコンクリートの壁の場合は在来工法、プラスチックの壁の場合はユニットバスであることが多いです。
浴槽が置き型か埋め込み型かを確認する
次に浴槽が起き方か埋め込み型かを確認しましょう。浴槽が置き型の場合は交換工事の規模が小さくなるため費用も抑えられます。もちろん、埋め込み型の方が見た目がスッキリしていて段差も少ないというメリットがあります。
交換後にどちらにするかも費用と見た目、使いやすさを考慮して選択しましょう。
浴室の大きさを確認する
浴室の大きさを確認しましょう。浴室にユニットバスが対応しているかどうかの確認が必要です。というのも、ユニットバスは規格が決まっており、対応していない浴室サイズである場合もあるため。
浴槽の交換だけの場合でも浴室サイズ、特にドア幅が重要です。浴槽がドアを通らなければそもそもリフォームができませんし、ドアを外さなければならないケースもあります。
施工に関する最終的な判断はプロに相談して決める
とはいえ、上記項目は全てを個人で判断するのは難しいですし、判断したところで正しいかどうかはわかりません。そのため、大まかに確認した後はプロである業者に確認してもらいましょう。
望んでいるリフォームができる・できないの判断と見積もりと予算のバランスを考えて、実際にユニットバスを交換するかどうかを検討することが大切です。
賃貸や集合住宅なら許可を得られるかどうか確認する
また、自己所有の一戸建てであれば必要ありませんが、賃貸や集合住宅の場合はユニットバス交換のリフォームが可能かどうかの確認も必要です。基本的に大家さんや管理している会社の許可がないとリフォームできません。安易に判断してリフォームをしてしまわないように注意しましょう。
まとめ:ユニットバスを交換する際は自宅の浴槽タイプの把握が大事!
ユニットバスを交換する際の費用相場は下記の通りです。
- ・ユニットバスからユニットバス:80万円前後
- ・在来工法からユニットバス:100万円前後
- ・浴室を移動してユニットバスにする:200万円以上
また、ユニットバス交換の際の注意点は下記です。
- ・構造上浴槽以外も一緒に交換しないといけない場合が多い
- ・ユニットバスでもパーツだけ交換可能な場合がある
- ・ユニットバスの浴槽設置方法によって交換の規模が変わる
実際にユニットバスを交換する際は、状況をプロに確認してもらったり、複数業者の見積もりを比較したりすることが大切です。
また、ユニットバスは設備の後付けができない場合もあるので、長い目で見て設備や構造を判断する必要がありますよ。