マンションをシステムキッチンにリフォームしたい!マンションでキッチンをリフォームする際の注意点を紹介
マンションのキッチンをリフォームしたいと思ったとき、「せっかくなら憧れのキッチンにしたいけど、お金が足りるか心配!」という方も多いのではないでしょうか。
もちろん、マンションのキッチンもあなたのご希望通りにリフォームできます。 ただし、マンションは戸建てと違い、規約や構造上の制約があるので注意が必要です。 そこで今回は、マンションのキッチンリフォームについて、その注意点をご紹介します。
目次
- マンションでキッチンをリフォームする際の注意点
- 1.ガスや電気周りの工事が出来るか確認する
- 2.キッチン全体やシンクの移動が出来るか確認する
- 3.キッチンの実用性を考慮する
- 4.リフォーム方法に関する管理規約を確認する
- 5.妥協せずリフォーム会社を選ぶ
- マンションのキッチンの主なレイアウトの種類
- 壁付けと対面式の違い
- 壁付けキッチンの特徴
- 対面式キッチンの特徴
- Ⅰ型
- L型
- アイランド型
- ペニンシュラ型
- マンションのキッチンリフォームを失敗しないための手順
- マンションのキッチンリフォームの具体的な費用
- 管理規約を確認して出来ることとできないことを確認する
- マンションや水回りの得意なリフォーム会社を探す
- 複数の会社に現地調査をしてもらいプランと見積もりをもらう
- まとめ
マンションでキッチンをリフォームする際の注意点
マンションの場合、一軒家と違ってリフォームにある程度の制約を伴うことが多いです。 そのため、マンションでキッチンリフォームを行う際には注意すべき点があります。 プランを練る段階で、以下のような点に注意しましょう。
1.ガスや電気周りの工事が出来るか確認する
2.キッチン全体やシンクの移動が出来るか確認する
3.キッチンの実用性を考慮する
4.リフォーム方法に関する管理規約を確認する
5.妥協せずリフォーム会社を選ぶ
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.ガスや電気周りの工事が出来るか確認する
ガスコンロからIHクッキングヒーターに変える場合には、電力使用量が大幅に増えます。 マンションの場合、各戸に供給される電力量に上限があるため、電力不足となってしまう可能性が出てきてます。
現場調査の際には、梁や柱などの構造の確認だけではなく、配管・電気周りについてもできるだけ確認してもらうようにすると良いでしょう。
2.キッチン全体やシンクの移動が出来るか確認する
面積にかかわらず、マンションでは希望の場所にキッチンを移動できないケースがあります。
コンクリートの構造体に排水管が埋設してあったり、階下の天井裏を通っていたりする場合、そもそもキッチンの移動が困難です。
また、基本的に、床下の排水管は流れがよくなるよう、ある程度の勾配をつけて設置するものです。 しかしマンションでは床下に十分なスペースがないことが多く、キッチンを移動させてしまうと、排水をスムーズに行うために必要な勾配をつけられない可能性があるためです。
3.キッチンの実用性を考慮する
キッチンの実用性を考える際、4つのポイントがあります。
- 動線
- 家電スペース
- 収納
- キッチン以外のその他のスペース
動線や家電スペースは、冷蔵庫とシンクや調理台は近い方が使いやすく、作業スペースやコンロの近くに食器棚があると料理がしやすくなります。 ご家族の人数やキッチンを使用する人に合ったスペースや動線を意識すると良いでしょう。
マンションの間取りは一軒家よりも狭く限られている場合が多いので、その他のスペースとの兼ね合いは必須です。
キッチンそのもののレイアウトだけでなく、キッチン以外のリビングダイニングの広さも考慮するようにしましょう。
4.リフォーム方法に関する管理規約を確認する
マンションの場合、住人すべてが快適に暮らしていくために、管理規約が定められています。 規約の内容は、マンションごとに大きく異なるので、リフォームを検討しているのなら、工事の申請前ではなく、プランを考える段階で管理規約を確認し、リフォーム会社にも理解しておいてもらいましょう。
また、電気工事を行う際には管理組合の許可が必要です。 管理規約によっては電気工事が許可されないケースも多いため、まずは管理会社に確認しておくことが肝心です。
例えば上記で紹介した床材の変更は、階下への遮音や防音を優先するために、使用できる素材が限られている場合があります。 防音効果の低い床材は使用許可が下りないことがあるため、事前の確認が必要です。
5.妥協せずリフォーム会社を選ぶ
上記の注意点をクリアするためには、マンションリフォームの実績が高い業者に依頼することが一番と言えます。
リフォーム工事の際には、工事担当者だけが現場に常駐しているということは珍しいことではありません。
工事に必要なスタッフだけが現場にいて、プランや見積もり、契約などのやりとりをしていた担当者が現場にいないことも多く、追加費用についてトラブルになるケースもあります。
経験豊富で親切なスタッフであれば、ご希望の工事が可能かどうか、予算内で好みのキッチンにできるかどうかなども、アドバイスしてくれるはずですよ。 まずは複数の業者に見積もりを依頼して、より具体的なプランを提案してくれる施工会社を探してみましょう。
マンションのキッチンの主なレイアウトの種類
キッチンの位置やレイアウトによって使い勝手は大きく変わります。
キッチンが使いやすければ、お料理も楽しくなりますよ。 ここでは、マンションのキッチンの主なレイアウトの種類をお伝えします。
壁付けと対面式の違い
キッチンのタイプで、最近よく採用されるのは「対面キッチン」と「壁付けキッチン」の2種類です。
対面式キッチンはダイニングやリビングに向かってオープンになったキッチンで、壁付けキッチンはキッチン正面が壁になっているキッチンの事を言います。
「壁付けキッチン(背面キッチン)」は、従来の日本の台所の一般的なレイアウト。 「実家の台所がこの間取りだった」となじみのある方もきっと多いでしょう。 調理は壁に向かって行い、調理をしている人の背面はダイニングテーブルやリビングなどのスペースになります。
壁付きキッチンはレイアウトによって、「I字型」「L字型」「独立型」の3種類に分かれています。
最近は、リビング側を向いて作業できる「対面式キッチン」が人気を集めつつあります。 開放的な空間を演出できること、赤ちゃん・子供の安全対策がしやすい、おしゃれなイメージから近年人気が高まっています。
対面式キッチンには、シンクやコンロの配置によって数種類のレイアウトがありますが、代表的なものは「ペニンシュラキッチン」と「アイランドキッチン」の2つです。
壁付けキッチンの特徴
壁付けキッチンは、クローズドキッチン(独立型キッチン)と呼ばれているキッチンです。 オープンキッチンとは反対で、キッチンがダイニングや他の部屋と壁などによって独立したものです。
メリット
- 全体が見渡せる
- コンパクトなキッチンができる
- 吊戸棚を付けることができる
- 部屋を広く使うことができる
- 家事動線が短いので料理を運ぶのが便利
デメリット
- 後ろを向いての作業になるので、疎外感がある
- すぐ後ろにダイニングテーブルを置く場合が多いので、冷蔵庫や食器棚、家電製品の置く位置を決めることが困難
対面式キッチンの特徴
キッチンを対面式にしてリビングと繋がるような空間にしたい場合は、完全にオープンタイプにするか、もしくはセミオープンタイプにするかも、考えておきましょう。
オープンキッチンはリビングダイニングとキッチンの間に壁などで遮られるものがなく、開放感があるキッチンです。 セミオープンキッチン(セミクローズドキッチン)は、オープンキッチンとクローズドキッチンのどちらの良さも持ったキッチンです。 調理中も家族との会話を楽しみたい方におすすめです。
オープンキッチンのメリット
- 家族の顔を見ながら料理ができる
- 開放感がある
- 食事の配膳がしやすい
- テレビを見ながら料理ができる
オープンキッチンのデメリット
- キッチンのにおいや音が部屋に広がりやすい
- ダイニングと合わせるとある程度の広さが必要になる
セミオープンキッチンのメリット
- 配膳作業も合理的に行える
- 開放感をある程度確保しつつ、吊戸棚などの収納スペースも設置できる
- ダイニングとの間を適度に仕切って調理ができる
- 「火まわり」「水回り」を分離することで、収納がしやすい
セミオープンキッチンのデメリット
- キッチンのにおいや音が部屋に広がりやすい
- ダイニングと合わせるとある程度の広さが必要になる
「システムキッチンに交換」の項目でご説明した通り、配管の位置によってはキッチン自体の移動ができないこともありますので、キッチンの間取りを変更する際には、業者さんとよく打ち合わせしてリフォーム計画を立てることが大切です。
Ⅰ型
I型キッチンをリフォームする場合の費用は、70万円が相場です。
シンク、コンロを一直線に並べた最もシンプルかつ、基本的なシステムキッチンのレイアウトです。 キッチンの広さや大きさにかかわらず、最も一般的なキッチンです。
壁付けのキッチンだけでなく、壁を作って対面キッチンにすることもできます。 冷蔵庫の位置や食器棚の位置で使い勝手が異なりますので、配置のときは注意しましょう。
台所に窓がある場合も、Ⅰ型キッチンはおすすめです。 キッチンの作業スペースの前に窓があれば、外の景色を眺めながら料理ができますね。 窓際でハーブや野菜を育てながら、摘み立ての食材で料理をしたい方にも楽しいでしょう。
L型
L型キッチンをリフォームする場合の費用は、90万円が相場です。
シンク・コンロがL字に設置されているため、動線が理想とされる三角形になることで作業動線の距離が短くなります。 ただし、コーナー部分の奥行きが深くなるので収納が使いづらくなる点には注意しましょう。
悪目立ちしやすいゴミ箱は、システムキッチンのシンクや作業台の下に隠せるようにリフォームしておくと、役立ちます。
アイランド型
アイランドキッチンをリフォームする場合の費用は、120万円が相場です。
マンションの構造壁以外の間仕切り壁は撤去することができますので、独立したキッチンの壁を撤去して広々としたDKに変更することが可能です。
四方が壁と接していない、島(アイランド)型のキッチンは、オープンキッチンの代表ともいえる形です。 シンクのみの場合やシンクやヒーター部分もアイランドになっている場合があります。 カウンターを広げてキッチンとテーブルとして使うようにしたものもあるなど、バリエーションがいろいろあるのが特徴です。
アイランド部分は独立しており、どちらの方向からもアクセスできるので、動きやすいキッチンといえるでしょう。
ペニンシュラ型
ペニンシュラキッチンをリフォームする場合の費用は、100万円が相場です。
キッチンの左右どちらかが壁に接している半島(ペニンシュラ)型のキッチン。 最近の対面型キッチンで多く使われている形で、壁側にコンロを持ってくるのが一般的です。 アイランド型に比べるとレンジフードが取り付けやすく、油汚れも少なくすることができます。
アイランドキッチン、ペニンシュラキッチン共に、ニオイや煙が広がりやすいという対面キッチンならではのデメリットもあります。
マンションのキッチンリフォームを失敗しないための手順
マンションのキッチンリフォームを行う上での手順をお伝えします。
マンションのキッチンリフォームの具体的な費用
基本的に、キッチンの位置を変えず似た型の機種へ変更する場合は、100万円未満でおさまるパターンが多いです。 キッチンの間口が広かったり、オプション機能をたくさん追加したり、配置変更を伴う場合などには、100〜150万円を超えることもあります。
「壁付けから対面型」「対面型から壁付け」といった配置のタイプを変更するリフォームは、工事費用に「200万~250万円」程度かかり、通常よりも費用がかさんでしまう点に注意が必要です。 大掛かりな工事でアイランドキッチンにリフォームする場合などは、もっと高額になる可能性があります。
壁付けか対面式か、どちらか迷う場合には「L型」もしくは「コの字型(U型)」のキッチンを、一面がリビング側に向くよう設置することで、壁付けと対面式を両立させるという選択肢もありますよ。 この場合の費用は、50〜200万円くらいを見込んでおきましょう。
いずれの内容の場合でも、詳細な金額については必ず、リフォーム会社からの見積書で確認してくださいね。
管理規約を確認して出来ることとできないことを確認する
マンションの場合、住人すべてが快適に暮らしていくために、管理規約が定められています。 管理規約の内容はマンションごとに異なりますが、リフォーム工事に関するものとしては、構造に対する制約だけでなく、
- ガス給湯器のサイズに関する制約
- 床の材質に関する制約
- 騒音防止のための遮音等級による制約
- リフォーム工事の時間に関する制約
- リフォーム機器の搬入や組み立てに関する制約
などがあります。
このほか、マンションによっては、リフォーム工事に関するさまざまな確認書類の提出を求められることや近隣の住人の同意書が必要なところもあります。
こうした管理規約に違反した場合、工事の中止勧告や原状回復要求だけでなく、高額な違約金の支払いを求められることもあります。 制約を理解しておくと、業者との打ち合わせやプラン設計がスムーズになりますよ。
マンションや水回りの得意なリフォーム会社を探す
リフォーム業者を探す際は、リフォーム会社それぞれに得意不得意がありますので、マンションや水回りの得意な業者を探すのがおすすめです。 水回りの得意な業者であれば、高い完成度が期待できるからです。
キッチンは汚れやすく水を扱うのでお手入れがしやすい耐水性のある壁材や床材を採用すると安心です。 キッチンは立ちっぱなしで作業をするので、足元が寒いと長時間いるのが苦痛になります。
特に足元の冷えでお悩みの場合は、キッチンにも床暖房の設置ができますのでご検討されてみてはいかがでしょうか。
複数の会社に現地調査をしてもらいプランと見積もりをもらう
リフォーム会社を最初から1つに絞ってしまうことはお勧めできません。 様々な会社からプランと見積もりを提案してもらうことで、費用の相場が分かり、プランや金額を比べられるからです。
複数の会社から現地調査をしてもらって見積もりをもらいましょう。
また、比較をする際、見積もりの中身まで確認し合計金額だけで判断しないようにしましょう。 会社によって見積もりの中身が違う可能性があるため、必ず担当者から内訳について直接説明を受けるようにしてください。 それによって、自分に合ったリフォーム会社を選ぶことが出来ます。
まとめ
マンションのキッチンリフォームではお住いのマンションの規約を確認したり、隣人への挨拶をきちんとすることが大切です。
リフォームプランを考える前には、リフォーム業者に必ず現場調査を依頼してくださいね。
ご希望のキッチンリフォームを実現させ、快適に過ごせるといいですね。 快適なリフォーム後の生活を送るためにも、事前の確認を怠らないようにしましょう。 自分の希望に沿ったマンションキッチンリフォームを実現させるためにも、この記事を是非参考にしてみてください。